月刊エレクトーン7月号から

 エレクトーン2台(斎藤良、仁戸田江美子)とドラムス(大久保宙)という編成の「Henty」の第2回目となるライブがエレクトーンシティ渋谷にて行われた。ステージ上には真っ白なELX−1mとすさまじい楽器数のドラム・セットが置かれていた。楽器はたった3台なのにそれだけでかなりの迫力だ。
 1部では「普段はポピュラーの音楽はあまりやる機会がないので、自分達のよく知っている曲、懐かしい曲を」ということで、曲目も「ランバダ」や「GOLDFINGER’99]「ルパンV世のテーマ」など、誰でも知っている馴染み深い曲が多かった。

 また、まだ高校生の山下孝行君のオリジナル曲のメドレーなども演奏された。彼と大久保はもともとインターネットで知り合ったということだが今回のライブでこのような企画が実現したのは、当事者にとってはなかなか感慨深いものがあっただろう。
 大久保宙は日本国内はもちろんこと海外でもソロコンサートなどで活躍するパーカッションアーティスト。民族楽器もたくさん収集しており、2部のはじめでは、いろいろな国のタンバリンについて、実演を交えたレクチャーもあり大変興味深かった。

 そして、3人で「へび使いの笛」での合奏から2部の演奏が始まった。今までの演奏とは違ってなんとも素朴なムードでスタートしたわけだが、2部のほうは少し選曲も様相を変え、大久保作曲の「Rain」、琴の保坂由佳作曲「華」などをまじえたプログラム。
 そして、アンコールは仁戸田いわく「母の日のプレゼント」ということで、「ザッ・ピーナッツ・メドレー」で締めくくった。
 エレクトーンがほかの楽器と共演する機会は増えているようでいて、まだまだすくない。ポピュラー音楽の場面も、バンドやセッションなどでもっと活躍してもらいたいと改めておもわされた。

文・小西真澄


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